2009年11月04日
身近な高齢化(痴呆症)
ひさしぶりのブログです、今まで痴呆や認知症を詳しくは理解しないままバリアフリーとか手摺とか、一般的な基準に基づいて設計をしていましたが、最近両親の認知症あるいは痴呆といった症状を身近なところで接し考える事がたくさんありました、すでに父は70代後半となり母は80代前半の年齢で、要介護1及び要介護5のレベルとなっています.半年くらい前までは父も自分で調理補助をしたり母の介護をしていましたが、お湯を沸かしている事すら忘れて火事になりそうになり隣近所の人が気づいて事無きを得たり、暑い夏にエアコンを暖房で掛けて母の容態が急変し救急車で搬送したりと・・・毎日がドラマチックです、その後父のガンが再発し手術を受ける事になり、母を施設にあづけ、その間に手術を受ける予定でしたが、入院後2日〜3日たつ頃には環境の変化から痴呆が一気に進み全く意思疎通さえできない状況になってしまいました、点滴を外して血だらけになり、隣の病室に買い物に行ったり、一緒にお酒を飲もうと言い出しては病院内を徘徊してお店を探しまわったりと、今どうしてここにいるのかさえ理解できないままとなり、しまいには排泄さえ自分で出来ない状況になりました、この状態では手術もそうだし、術後、様々な点滴やおなかの管を外して危険な状況になる事や、寝たきり状態にする事で痴呆がさらに悪化して廃人となる可能性もあり、なんのための手術かわかりません、結局先生とも相談して手術しないで退院する事になり、治療を抗がん剤治療に変更する事で自宅に戻りました、全く自分で出来る事が何一つなく、食事の世話から排泄も家中手当たりしだいで、又探し物をしているかと思えば、家中散らかしまわり
途方にくれる毎日でした、毎日が信じられない異常行動ばかりで、どうも薬の影響が関係していると思い2週間ほど薬を飲ませないでいたところ少しづつ改善してきました、しかし本人も良くなったと思ったのか夕方ヘルパーさんが目を話した隙に行方がわからなくなってしまいました、雨の降る中隣近所の人やヘルパーさんと探しても見つからず、しかたなく警察に捜索願いを出して探してもらった経験があります(父は母の施設に行く途中でした)、幸い学校のそばでうずくまっている父をミニパトの婦人警官の方に保護していただき事なきを得ました、本当に痴呆症は予測が出来ないのですが、小さな子供と同様に安全を考えないと家の中でさえ危険な状況がたくさんありますね、これから寒くなり石油暖房機器で以前母がやけどをしましたから、本当に安全で冬暖かく夏涼しい家は標準装備として考えないといけませんね、機能や性能、以外に家の中の安全性等々、これからクリアしなければいけない住宅に求められるものは多岐にわたります、今現在の要望も5年後、10年後の生活及び老後の生活も考慮して柔軟性あるプランが望ましいと思いますね.  

 
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