2011年08月12日
震災対応改築事例「全壊の家」
すでにリタイアした夫婦の住まいを改築計画中に今回の大震災に遭遇しました。
検査の結果は”全壊”・・・失望した夫婦。
しかし私が独自に調査したところ損壊した部分は以前増築をした部分に限定されており、その基礎が安易なブロックで施工されていたため、今回の地震に耐える事が出来ずダメージを受けた事が判明しました。
それ以外でも相当の被害はでましたが、築40年近い当時の施工では十分な筋違いもなく南側に開口部分が集中しているため外壁や屋根の破損はしましたが、構造耐力をバランスよく配置し是正する事で解体する事なく改築できた事例です。

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東側のキッチンに続く和室が当時のLDKで、北西の寒い位置に6帖の狭い寝室がありました。
使用している部屋の大半はこの2間だけでしたので、1階部分の全ての部屋を見直しつかえるようにすることでゆったりしたLDK+寝室が計画できました。
寝室は朝日が入り自然のリズムで寝起きが出来、既存の和室(住まいのイメージを少し残し)を少しリデザインして新しいLDKと一緒にする事で部屋全部を使い切る構成を計画し、広々としたストレスフリーの空間ができました。
サッシや断熱材を入れ替え又フロアーは30mmの無垢材を使い冬暖かくなるように性能面にも考慮した住まいとなりました。

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全体の壁を増やし耐力を確保し又室内が明るくなるよう、サッシ高さを大きくし熱対策としてグリーンサッシを採用しています。
南側にあった玄関は南東に移動する事で既存のプランのような生活を分断する事もなく、和室からLDKを一体化し生活の多様化に対応しています。
2階部分は既存平面のまま全面リフォームし、ほぼ新築同様に仕上げました。
玄関位置の変更により十分なスペースをとる事が出来なかった駐車スペースも現在は3台〜4台確保できました。
















 
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